ぼくたちの農業

 

①種を植えれば実が成ると信じてから早37年。

初めての畑は、ホープ牧場の牛馬の堆肥の処理場として欠かすことが出来なかった。以来、アメリカ大陸放浪中の二年間を除き、家畜とセットでの農作業が続いた。

④それでも自然のサイクルを利用する狙いを持っていたことには自信が持てる。地元のお百姓さんに笑われながらも、これからもガンバルゾー!!

 

 

 

②18年間の小作人生活から農業従事者となったのは平成5年。今ではWWOOF(Willing Workers On Organic Farms。)のホストに登録しているため、オーガニック派のボランティアが各国からホームステイをしにやってくる。国は違っても、目的は同じオーガニックな暮らしを目指すバックパッカーたちなので、そういう話題で毎日の生活が結構楽しくなる。

 

 

③ハイシーズンには日本人よりも外国人のほうが多くなることもある。彼らとともに畑にいることで、前よりも無農薬への意識がさらに高まった。

以前から農薬を使うことはしなかったが、その目的は一人一人違っていて、カナディアンファームの場合は生ゴミ堆肥の処理場として使うためという、健康のためにという仲間の前では恥ずかしいものだったように思う。

 

 

⑤カナディアンファームの畑

原村中の畑の中で外国人がいる畑があれば、それが我々の畑。単一集約農法の畑が続く中ゴチャゴチャと色んなものがうえられた畑があったなら、それが我々の畑です。無農薬なので作物の出荷は出来ない。全てレストランか贈り物に使われる。

 

⑥きちんと出来上がらない野菜も多いので、植えるときにはあまり期待しすぎないようにしている。何百時間もの労力をつぎ込んでも、口に出来るのはほんのこれだけ・・・なんておもうとき、来年こそは畑を止めようと毎年のように思うのだけれど春になるとそれを忘れて畑に立っている。やっぱり農は無意識のうちに僕の生活の軸となっているのだろうか・・・ 畑の儲け頭。

 

 

⑦わが畑の女王はナスタチウム。なぜならば、レストランのメニューの殆どに飾りとしてつけられる、オレンジ色の綺麗なこの花は、700円程度にしか見えない皿を1000円位に見えるように引き立ててくれる。だとしたら、フェンネルは畑の王子でズッキーニは力強い兵隊か?そしてキングはやっぱりビーツ。忘れた頃に登場してくる。うちの畑にはまだまだ100人くらいの登場人物がいる。今年の夏は皆で野菜の配役を決めて楽しもうかな。皆頑張って稼いでくれよ。